大阪市内に火葬場は五箇所(平野区の瓜破斎場、北区の北斎場、大正区の小林斎場、鶴見区の鶴見斎場、西淀川区の佃斎場)あり、すべて市営となっています。
そのほか大阪市外の火葬場もほとんどが公営斎場となっています。
一方、東京は民間の火葬場が非常に多いのが特徴です。どちらが良いというわけではなく、それぞれに一長一短があるように思います。
なぜなら、公営は料金に関しては安いのですが、そのかわり役所のように融通性にとぼしく、私たち専門家の立場から申しますと、運営に関して改善の余地がたくさんあるように思います。
それに対して民営の場合は、さすがにお客様のことを考えた施設や対応ぶりで、非常に評価できますが、費用は高くなります。火葬炉にもランクがあって、一番高いものではン十万円もするそうです(大阪では考えられないことです)。
そんな火葬場ですが、やはり地域によって利用方法や規則が様々なのです。
大阪で火葬場が登場したのが昭和のはじめ頃。
今では見ることもありませんが、高い煙突から黒い煙がもくもくと見えると、『あっ、誰かを燃やしてる』と子供ながらによく言ったものでした。
職員さんは、全員が黒いサングラスをかけており、なんだか怖い感じだったのを覚えています。
今でこそ、サングラスを外している方もいますが、まだしておられる方もいらっしゃいます。
火葬執行のボタンを押すのに自分の素顔がわかってしまうと、故人様に恨まれるもしくは、遺族に恨まれるということを恐れたからだそうです。
もちろん、本当はそのようなことはないのですが…。
なお、写真撮影はどこの火葬場でも禁止となっています。