もしものとき、まず何をすべきか

病院でお亡くなりになった場合

病院は本来、医療法人のため寝台車を手配するということはありません。しかし、看護師や医師が病院とは関係なく寝台車の紹介を行っているのが現状です。


病院から紹介される寝台車は全て葬儀社です。
その全てが駄目というわけではありませんが、たくさんのトラブルが起こっているのも事実なのです。

 

では、なぜこんなことが起こるのでしょうか。理由は簡単です。金銭が絡んでいるからです。

 

病院に紹介してもらうために、葬儀社は契約金を支払います。それ以外にも、まず、病院に入り込むために、通常雇っている社員以外に年中無休24時間体制で、寝台車専用社員の人件費が必要になります。しかし、契約金を払ったり、人件費をかけてでも葬儀社としては魅力があるわけです。

 

そのせいでさまざまな問題が生じてしまいます。
例えば、その莫大な費用は葬儀費用に上乗せされています。それにもまして、葬儀社もできるだけ早く病院に支払った経費を回収したいと考えますので、強引な営業となってしまうのです。

 

そうなる前に「葬儀社に依頼済みです」とはっきりお断り下さい。断ったからといって何らご心配はいりません。もちろん、このときご自宅に着いてから葬儀の営業を断っても遅くはありません。手数料と寝台車両費は多少かかりますが、そんな信用のできない葬儀社に任されるよりは、断ったほうが良いと思います。

 

まずは信頼のおける葬儀社にご自分で連絡して下さい。
そのためにも、あらかじめ葬儀社を知っておく必要があると思います。

 

病院に寝台車の手配を頼んだばっかりに、結果的に法外な葬儀費用を取られた!と後悔される方が後をたたない事実もぜひ知っておいてください。

ご自宅でお亡くなりになった場合

掛かりつけの医師(亡くなる1ヶ月以内に診察してもらった医師に限る)に連絡し、来てもらいます。診断の後、病死とわかれば死亡診断書を発行してくれます。死亡原因がはっきりしない場合や掛かりつけの医師がいない場合は、救急車を呼び、救急隊員が死亡を確認して警察を呼びます。または、救急車が病院へ運び、病院で死亡確認後、警察を呼びます。

 

いずれも検案といって、警察にご遺体を預けて、監察医の所見を待つことになります。警察で死因を究明する中で、不審な部分が無ければ、ご遺体を引き取る時間を連絡してくれますので、葬儀社に連絡し引き取ります。

 

その後、監察医事務所へ死体検案書(死亡診断書と同じ)をもらいに行きます。逆に不審な部分がある場合は、ご遺体を監察医事務所に移動し、行政解剖となります。
死因が究明できしだい、引き取ることができます。

検案の場合、遺体引取まで時間がありますので、その間に葬儀社に連絡を入れましょう。

葬儀以外に関しても広くアドバイスをもらい、少しでも早く不安を取り除くことが先決です。

事故でお亡くなりになった場合

明らかに事故で亡くなった場合は警察に連絡してください。

自宅で亡くなった場合と同じように警察官と監察医が来て検視となります。この場合、その後に司法解剖になるケースが多いでしょう。